燻製の温度管理は?

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こんにちは、めしラボです。

近年ではホームセンターなどで燻製器が販売されていることからも手軽なイメージのある燻製ですが、想像以上に温度管理の難しい調理方法です。熱燻法は燻しながら焼くようなイメージですので手軽な面がありますが、定番の温燻法になるとある程度の経験が必要になってきます。

さらに冷燻法にもなると家庭料理の範疇を越えてしまうほどです。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 燻製の温度管理の基本を知りたい。
  • 燻製法の違いによる温度管理のコツを知りたい。
  • 熱源や燻煙材による違いは?

燻製には温度管理の難しさがあります。

燻製は煙で燻しながら加熱調理をしています。煙で燻すことにより燻製特有の香味が付与されますし保存性も向上します。また肉や魚では加熱調理をすることによりたんぱく質の熱変性が起こることにより食感が変化します。

加熱時の温度管理は食中毒の予防にも重要です。

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燻製法による温度の違いは?

燻製には大きく3種類の燻煙法があります。

それが「熱燻法(80~140℃、5~20分)」「温燻法(50~80℃、1~3時間)」「冷燻法(25℃以下、数時間~1日以上)」です。肉や魚などの加熱温度はたんぱく質の熱変性に大きな影響力を持つために燻製法が変われば燻製の仕上がりも変化します。

燻製は温度と時間によって仕上がりが変わります。

肉や魚などのたんぱく質食材は温度の影響を受けやすい食材です。たとえば筋肉たんぱく質のひとつである筋原線維たんぱく質には「熱により収縮や凝固をする」という性質があり66~73℃付近から急激に固くしまった食感に変化していきます。

このことからも熱燻法(80~140℃)と温燻法(50~80℃)では仕上がりが異なります。

熱源の違いによる温度管理は?

温度管理のポイントは熱源により異なります。

燻製の熱源にはガスコンロ、電熱器、炭などがあります。熱源の管理には「スモークチップの燃焼温度」と「燻製器内部の温度」を微調整する役割があります。そのため「熱源の火力」「熱源とチップを乗せている受け皿の距離」「燻製器の空気穴」などを組み合わせて管理します。

以下のようなイメージです。

燻煙器内温度チップ燃焼温度
高すぎる密閉性を低くする熱源の温度を下げる
低すぎる密閉性を高くする熱源の温度を上げる

ちなみにスモークウッドはウッド自体が熱源となります。

燃焼温度は比較的安定しているため、燻製器内の温度を上げたい場合は「スモークウッドにスモークチップを乗せて火力を強くする」ことになり、温度を下げたい場合には「燻製器の空気穴を開ける」ことになります。

温度管理は外気温や燻製器の大きさにも影響を受けますので複雑です。

食中毒を防ぐための温度は?

燻製は温度により食べ方が変わります。

肉や魚など(特に鶏肉や豚肉など)は火を通してから食べなければいけません。そのために燻製により中心温度が75℃を超える(またはそれと同等の加熱になる)場合にはそのまま食べることができますが、それに満たないものには食中毒のリスクがあります。

基本的に食中毒を防ぐには芯温度75℃を目指します。

これは厚生労働省の示している食中毒予防の加熱条件が「75℃1分間以上」であるためであり、アメリカ食品医薬品局(FDA)では「165℉/約74℃」という条件が示されています。このことからもそのまま食べる燻製の場合には温度計をさして確認します。

また殺菌条件は温度と加熱時間により変化します。

「75℃、1分」と同等な加熱殺菌の条件として、「70℃、3分」、「69℃、4分」、「68℃、5分」、「67℃、8分」「66℃、11分」、「65℃、15分」が妥当と考えられます。

低温調理の考え方です。

熱燻法は80~140℃で5~20分ほどかけて調理されますので「煙をまとわせながら焼くようなイメージ」になりますが、温燻法は50~80℃で1~3時間ほどかけて調理されますので「煙をかけながら低温調理の考え方で加熱していく(もしくは別途加熱してから食べる)」ことになります。

難易度の高い調理法ですので食中毒には注意が必要です。

まとめ・燻製の温度管理は?

燻製は温度管理によって仕上がりが変わります。

燻製には大きく「熱燻法、温燻法、冷燻法」と呼ばれる3種類の燻製法がありますが、熱燻法はジューシーな仕上がりになりやすく、冷燻法は凝縮された仕上がりになりやすくなります。また加熱調理をする必要のある肉や魚の場合は「中心温度75℃1分以上(またはこれと同等の加熱条件)」で調理する必要がありますので食中毒予防の観点からも温度管理は重要になってきます。

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