鉄フライパンの厚みは?

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こんにちは、めしラボです。

鉄フライパンには厚みによる違いがあります。扱いやすさを考えると「軽いフライパンが良い」と考えるかもしれませんが、鉄フライパンは厚み(重み)により調理性が変化しますので作りたい料理によっては注意が必要です。

個人的には重い鉄フライパンを好んで使っています。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 鉄フライパンの厚みの違いは?
  • 重いフライパンと軽いフライパンの違いは?
  • 厚みによる料理の得手不得手とは?

鉄フライパンは厚みにより得意料理が変わります。

厚板の鉄フライパンは熱容量が大きいために焼き物(ハンバーグや餃子など)が得意であり、薄板の鉄フライパンは短時間で温度が上がることからも炒め物(野菜炒めやチャーハンなど)が得意です。厚板は鉄板焼き、薄板は中華鍋のようなイメージです。

このことからも用途を考えずに軽さだけで鉄フライパンを選ぶことはおすすめできません。

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厚みによる熱容量の違いは?

厚みによる熱容量の違いは?

鉄フライパンは熱容量の大きなフライパンです。

熱容量とはフライパンが蓄えることのできるエネルギー量のことであり「比熱×密度」により求められます。基本的には重いフライパンほど熱容量が大きくなり、軽いフライパンであるほどに小さくなります。

このことからも厚板と薄板とでは性質が変わります。

重さ(実測値)特徴
厚板フライパン
2.5mm
1016g
デバイヤー20cm
熱されにくく冷めにくい
薄板フライパン
1.6mm
556g
中尾アルミ製作所20cm
熱されやすく冷めやすい

どちらにも一長一短があります。

ハンバーグや餃子などの焼き物をする機会が多いのであれば厚板の鉄フライパンがおすすめですし、野菜炒めやチャーハンなどの炒め物をする機会が多いのであれば薄板の鉄フライパンがおすすめです。

鉄フライパンの醍醐味を味わえるのは厚板フライパンだと思っています。

厚板鉄フライパンの特徴は?

厚板鉄フライパンの特徴は?

厚板鉄フライパンは熱容量の大きさが魅力です。

鉄フライパンは厚板であるほどに熱容量が高くなります。熱容量が高くなることには「温度が安定しやすい」「熱ムラができにくい」などのメリットがありますので、塊肉などでも焦げ付くことなく焼き色を付けることができます。

また、フライパンでの揚げ物にも厚板がおすすめです。

メリット熱容量が高い、熱ムラができにくい
デメリットフライパンを温めるのに時間がかかる、重い

しかし熱容量の大きさはデメリットにもなります。

熱容量は蓄えることのできる熱エネルギー量ですので、フライパンを温めるためには多くの時間やエネルギーを必要とすることになります。そのため忙しい朝などにはあえて薄板のフライパンが選ばれることも珍しくはありません。

また、当然ですが重量がありますので取り回し性は低くなります。

薄板鉄フライパンの特徴は?

薄板鉄フライパンの特徴は?

薄板鉄フライパンは取り回し性の高さ魅力です。

鉄フライパンは薄板であるほどに熱容量が小さくなります。熱容量が小さいことには「フライパンが温まりやすい」「軽くて取り回し性が良い」などのメリットがありますので、ちょっとした料理を次から次へと作っていくような場合に適しています。

すぐに温まりますのでタイムロスがありません。

メリット取り回し性が良い、軽い
デメリット熱ムラができやすい、温度が下がりやすい

しかし焼き物は不得意です。

熱容量の小さな薄板鉄フライパンは食材に熱を奪われることで温度が下がります。温度が下がると食材がくっつきやすくなりますし、加熱に必要以上の時間がかかることにより料理の仕上がりが悪くなります。

塊肉や目玉焼きの卵黄部分がくっつきやすくなるのは熱容量の小ささゆえです。

各メーカーの板厚は?

各メーカーの板厚は?

鉄フライパンには板厚の違いがあります。

たとえばデバイヤーや中尾アルミ製作所の鉄フライパンは小径のフライパンが薄板で大径のフライパンが厚板になっており、山田工業所や遠藤商事の鉄フライパンは板厚ごとに各サイズのフライパンが用意されています。

各メーカーによる違いです。

板厚
デバイヤー24cmまでが2.5mmで26cm以上が3.0mm
中尾アルミ製作所22cmまでが1.6mmで24cmからが2.0mm
山田工業所各サイズごとに1.6mm、2.3mm、3.2mm
遠藤商事各サイズごとに1.6mmと2.3mm

用途としては以下のようなイメージになります。

薄板(1.6mm前後)野菜炒めやチャーハンなど
厚板(2.3mm以上)ハンバーグや餃子など

無難なのは2.3mmです。

鉄フライパンに慣れていない場合には2.3mmという板厚は驚くほどに重く感じられるはずです。しかし鉄フライパンの購入動機が焼き物(ハンバーグや餃子など)である場合には最低でも2.3mmの厚さが必要です。

正直なところ、それ以下の板厚では目的を果たせないかと思います。

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炒め物には中華鍋がおすすめ

個人的に使用頻度が高いのはデバイヤーの20cmと24cm(厚板2.5mm)です。野菜炒めやチャーハンには中華鍋(北京鍋)を使用していることもあり、鉄フライパンは焼き物専用のようにして使っています。しかしこのような使い方をする場合にはスキレットも選択肢に入ってきますので、必ずしも鉄フライパンである必要はなくなります。

まとめ・鉄フライパンの厚みは?

鉄フライパンは厚みにより得手不得手があります。

厚板のフライパンは塊肉などの調理が得意であり、薄板のフライパンは取り回し性が重視される料理(フライパンを細かく動かすような料理)が得意です。このことからも鉄フライパンは「何を作りたいのか?」「どのように使いたいのか?」を考えて選ぶ必要があります。

ちなみに目玉焼きがおいしく焼けるのは厚板です。