鉄瓶に湯垢がつかない?

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こんにちは、めしラボです。

鉄瓶は湯垢をつけながら使い続けることが正解だと言われています。しかし鉄瓶を使用する地域によっては湯垢がつきにくい場合もありますし、同じ地域であっても水道水の取水施設の違いによって湯垢のつきやすさが変わることもあります。

湯垢がつかなくても問題はありません。

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今回の記事は次のような人におすすめ!

  • 鉄瓶の内側に湯垢がつかない。
  • 湯垢をつけるためにミネラルウォーターを使用している。
  • 湯垢が剥がれてしまって内側が白くならない。

湯垢の正体は水道水のミネラル分です。

鉄瓶で湯を沸かすと水に含まれていたミネラル分が鉄瓶の内側に付着して白く覆うようになります。白く付着する湯垢は鉄瓶を赤錆から守ってくれますが、水道水の硬度には地域差があるために正しく使い続けていても湯垢がつきにくいこともあります。

特に使用時間が短い場合にはわずかな変化しか起こりません。

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鉄瓶の湯垢とは?

湯垢の正体は水道水に含まれているミネラル分です。

水道水にはミネラル分(カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど)が含まれています。鉄瓶で湯を沸かすと、これらのミネラル分は鉄瓶の内側に付着して湯垢となるために水の硬度が下がってまろやかな口当たりになります。

これこそが鉄瓶のお湯が美味しくなる仕組みです。

  1. 鉄瓶で水道水を10分ほど沸かす

  2. ミネラル分が鉄瓶に付着する

  3. 硬度が下がってまろやかになる

  4. 湯垢により鉄瓶が錆びにくくなる

鉄瓶は使い続けることでサビにくくなります。

しかし湯垢の正体は水に含まれているミネラル分ですので、ミネラル分の含有量の違いによっては「湯垢がつきやすい地域」と「湯垢がつきにくい地域」の違いが生じることになります。そのため湯垢をつけるためにミネラルウォーターの使用を推奨していることもあります。

湯垢の有無は使用方法の違いではなく使用する水の違いです。

湯垢がつきにくい地域とは?

水道水の硬度には地域差があります。

水にはミネラル分(カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど)の含有量により硬度があります。WHO(世界保健機関)の基準では硬度の違いにより「軟水」「中程度の軟水」「硬水」「非常な硬水」という4分類に分けられています。

湯垢のつきやすさは水道水の硬度に影響されます。

軟水0~60mg/L
中程度の硬水60~120mg/L未満
硬水120~180mg/L未満
非常な硬水180mg/L以上

お風呂場や洗面台を確認してみてください。

蛇口や鏡などの水垢がつきやすい地域であれば鉄瓶にも水垢がつきやすい硬水の地域であるといえます。反対にお風呂場や洗面台の水垢が気にならない地域であれば鉄瓶にも水垢がつきにくい軟水の地域であるといえます。

ヨーロッパで鉄瓶の人気が高いのは水垢のつきやすい硬水の地域であるためです。

湯垢にこだわる必要はない理由とは?

湯垢をつけることにこだわる必要はありません。

鉄瓶の内側に湯垢をつけることには「赤錆を防ぐことができる」「見た目が良い」などのメリットがあります。また水垢のつきやすい地域(硬水の地域)で鉄瓶を使うことはお湯の味が大きく変わりますのでメリットは大きいといえます。

しかし軟水の地域であっても鉄瓶は使えます。

硬水の地域ほどの「味(飲み口:口あたり)の変化」や「鉄瓶の内側に形成されていく湯垢」などを実感することはできないかもしれませんが、確実に白湯の口あたりは変わりますし鉄分溶出の効果を享受することはできます。

もちろんわずかながらも湯垢は形成されていきます。

湯垢がつかずに剥がれてしまう?

鉄瓶には湯垢がつかないことがあります。

多くは「軟水の地域であること」や「使用時間が短いこと」が原因になっていますが、まれに「琺瑯の鉄瓶(鉄急須)」を使用していることが原因になっていることもあります。湯垢がつくのは鉄急須ではなく鉄瓶になりますので注意が必要です。

以下は鉄瓶と鉄急須の主な違いです。

鉄瓶鉄急須
用途お湯を沸かすお茶を入れる
内側酸化皮膜など琺瑯加工など
鉄分の溶出ありなし

鉄急須は琺瑯加工であることが多いために湯垢は付きません。

まれに勘違いにより鉄急須でお湯を沸かして「湯垢がつかない」「湯垢が剥がれてしまう」「湯垢がついてもお湯と一緒に流れてしまう」などと嘆く方を目にすることもありますが、鉄瓶と鉄急須は用途の異なる道具ですので間違わないようにする必要があります。

また弦(つる)が違うこともあります。

鉄瓶は囲炉裏やカマドで使用されてきた名残から「弦と呼ばれる取っ手が倒れないものが多い」という特徴があり、鉄急須は「倒れるものが多い」という違いがあります。このことからも「弦が倒れるものは鉄急須である可能性がある」と覚えておくと良いかと思います。

琺瑯加工を見極められなくても弦の倒れないものは鉄瓶です。

まとめ・鉄瓶に湯垢がつかない?

鉄瓶には湯垢がつかないことがあります。

多くは「軟水の地域であること」や「使用時間が短すぎること」などが原因になっていますので湯垢がつかないことを気にする必要はありません。どうしても湯垢をつけたい場合には硬水のミネラルウォーターを使用することもありますが、特にこだわりがなければ水道水(軟水)を使用しても何の問題もありません。

それにより鉄瓶の内側には赤錆が生じることもありますが、鉄瓶はお湯が濁らなければそのまま使用することができます。赤錆が気になったりお湯が濁ってしまう場合には「お茶のタンニンと反応させることによりサビを落ち着かせる」ことになります。

鉄瓶は錆びるものですので、気にしすぎないことがポイントになります。