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こんにちは、めしラボです。
春から秋にかけてはぬか漬けが美味しく漬かる季節です。当然、キュウリやナスなどの夏野菜は欠かすことができません。しかしナスの鮮やかな紫色は水溶性であるために「ぬか漬けにすることで色あせてしまう」「ぬか床に色移りしてしまう」などの問題が生じることもあります。
ナスの変色を防ぐためにはひと手間必要です。
今回の記事は次のような人におすすめ!
- ナスの色素が抜けてしまう理由は?
- 鉄やミョウバンがナスの変色を防ぐ仕組みは?
- ナスの色あせに味への影響はあるのか?
ナスはぬか床の酸性pHにより変色しやすくなります。
ナスの変色を防ぐためには「ぬか床に鉄玉子を入れておく」「ナスにミョウバンをすり込んでから漬ける」などの方法がとられます。ナスの色素(ナスニン)は金属イオンと結びつくことで安定化するために変色しにくくなります。
またぬか床作りに用いた食塩の種類によっては食塩由来の金属イオンによって変色しにくくなっていることもあります。
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ナスの色素が色あせる仕組みは?
ナスの色素は水溶性です。
そのままのナスをぬか床に漬けると色あせてしまいます。これはナスの色素(ナスニン)には「酸性に触れると赤く変色する」という性質があるためであり、pH4.3前後にコントロールされているぬか床では赤く変色してしまいます。
またナスの色素が抜けることによりぬか床をも変色させます。
水溶性の色素(ナスニン)はぬか床の水分に溶け出します。そのため頻繁にナスを漬けているぬか床は次第に黒ずんでいきます。鉄玉子やミョウバンはナスの色止めになりますが、ナスの発色をよくする効果はあるもののナスニンの流出は止まりません。
上記の画像はミョウバンをもみ込んでから漬けたナスですが、ナス自体の変色はないもののぬか床への色移りは防げていないことが確認できるかと思います。
鉄玉子やミョウバンが色止めになる理由は?
鉄玉子やミョウバンはナスの色止めになります。
ナスの色素(ナスニン)には金属イオンと結びつくことにより安定化して変色しにくくなる性質があります。そのためナスの鮮やかな紫色を残したい場合には鉄玉子(鉄イオン)やミョウバン(アルミニウムイオン)が用いられます。
しかし金属イオンを加えなくても変色しない可能性もあります。
ぬか床には材料や野菜に由来する金属イオンが含まれています。そのため鉄などの金属イオンが多く含まれているぬか床の場合には鉄玉子を加えたりミョウバンをもみ込んだりしなくてもナスの変色は起こりにくくなります。
このことからもまずは試してみることをおすすめします。
ナスの変色が気にならないようであればそのままでも問題はありませんし、どうしても変色が気になる場合には「ぬか床に鉄玉子を入れて鉄イオンを増やす」「ナスにミョウバンをもみ込んで色素を安定化させる」などの方法を試します。
見た目の良いナスは変色しにくい?
ナスは傷のない新鮮なものを選びます。
ナスの果肉には酸化酵素が含まれています。そのため傷のあるなすを選んでしまうとぬか漬けの色味が悪くなります。また野菜全般に含まれているクロロゲン酸という物質には空気に触れることで褐変する性質がありますので、これもまた色味が悪くなることにつながります。
このことからも傷のない見た目の良いナスを選ぶことがポイントになります。
まとめ・ナスのぬか漬けの変色を防ぐには?
ナスはぬか床の酸性pHにより色あせます。
これはナスに含まれている色素(ナスニンと呼ばれるアントシアン系の色素)には「酸性に触れると赤く変色する」という性質があるためです。またナスニンは水溶性であるためにぬか床への色移りの原因にもなります。
ナスの色素は金属イオンと結びつくことで安定化しますので、「ぬか床に鉄玉子を入れる」「ナスにミョウバンをもみ込んでから漬ける」などの方法で変色を防ぐことができます。
※ぬか床容器は価格変動が大きいため注意してください。常温管理には米ぬかをこぼしにくい寸胴型容器、冷蔵庫管理にはデッドスペースのできにくい角型容器がおすすめです。