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こんにちは、めしラボです。
ホワイトソースはホワイトルーと牛乳を合わせて作ります。ホワイトルーは130℃以下で小麦粉とバターで炒めたものです。ホワイトルーを牛乳に拡散させてから加熱によりとろみをつけるとホワイトソースになります。
簡易的なレシピが人気ですが、真面目に作ろうとすると奥の深い調理方法です。
今回の記事は次のような人におすすめ!
- ホワイトソースが粉っぽくなってしまう。
- レシピ通りに作っているのにおいしくない。
- ホワイトソースになめらかさが足りないような気がする。
粉っぽいホワイトソースはおいしくありません。
主な原因は「ルーの段階での小麦粉の炒め不足」と「ホワイトソースにしてからの煮込み不足」です。ホワイトソースはルーに流動性が生まれるまで炒め、ソースのコシが切れてなめらかになるまで煮込むことがポイントになります。
これらのポイントによりなめらかでつやのあるホワイトソースになります。
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粉っぽいホワイトソースを防ぐには?
でんぷんの分子が大きいと粉っぽくなります。
ホワイトソース(ベシャメルソース)は小麦粉とバターを炒めてルーを作り、ルーを牛乳で煮込むことによりなめらかなソースになります。これは炒められることによりでんぷん粒の塊が小さくなり、煮込まれることでコシが切れる(でんぷん粒が破裂する)ためです。
コシが切れることでなめらかなソースになります。
小麦粉をよく炒める | でんぷん粒が分散しやすくする |
---|---|
ホワイトソースをよく煮込む | コシが切れてなめらかになる |
粉っぽさの原因はでんぷん粒です。
そのため粉っぽくないホワイトソースを作るためには「小麦粉を流動性が出るまで炒めること」と「コシが切れる(ブレークダウンする)まで煮込むこと」がポイントになります。これにより冷めてもなめらかな(ボソボソにならない)ソースになります。
ちょっとした違いですが、料理の口当たりは大きく変わります。
ルーを炒めると分散しやすくなる理由は?
ルーをよく炒めるとでんぷん粒が分散しやすくなります。
小麦粉とバターを混ぜ合わせると簡易的なルーのようなもの(ブールマニエ)になります。しかし混ぜ合わせただけでは小麦粉の微粒子が寄り集まった状態でバターによりコーティングされているにすぎませんので粉っぽさの残るソースになります。
そこでルーに流動性が生まれるまでよく炒めます。
炒めはじめたばかりのルーはボソボソしていてなめらかさはありませんが、しばらく炒めていると徐々に流動性のあるクリーム状に変化していきます。ヘラですくうとサラサラと流れ落ちるような状態です。
これは攪拌と温度により小麦粉の粒子がほどけて部分的に分解されるためです。
ソースを煮込む理由は?
よく煮込むことででんぷん粒を破裂させることができます。
ホワイトソースのとろみはでんぷん(小麦でんぷん)の糊化によるものですが、でんぷんの糊化(α化)には「徐々に粘度が高くなる→粘度のピーク→ブレークダウン(粘度の低下)→徐々に硬くなっていく」という特徴があります。
ソースを煮込むのはブレークダウンさせるためです。
【とろみがつく】でんぷん粒が膨張しはじめる
【粘度のピーク】でんぷん粒が限界まで膨潤する
【ブレークダウン】でんぷん粒が破裂する
【硬くなる】でんぷんが網目状のゲルを形成する
ブレークダウンさせたソースはなめらかになります。
ホワイトソースが粉っぽくなってしまうのはブレークダウンの手前(粘度のピーク)で煮込むのをやめてしまっているためです。さらに煮込み続けることにより、突然、とろみの少ないさらっとしたソースに変わります。
その状態(ブレークダウン)を「コシが切れる」と表現されています。
ホワイトソースはコシが切れるまで煮込むことにより、粉っぽさのないなめらかなソースになります。これはブレークダウン(でんぷん粒の破裂)によりでんぷんの分子が小さくなっているためです。小麦粉(小麦でんぷん)は約95℃が粘度のピークとなり、片栗粉(じゃがいもでんぷん)は約80℃が粘度のピークになります。
ちなみに片栗粉によるとろみは1分ほど煮立たせて(ブレークダウンさせずに)仕上げます。
これは片栗粉(ジャガイモでんぷん)には「糊化開始温度が低く、最高粘度が著しく高く、急激なブレークダウンが起こる」という特徴があるためです。小麦粉によるとろみを煮込むとコシが切れてなめらかになりますが、片栗粉によるとろみを煮込むと水っぽくなります。
また、料理によっては裏ごしすることもあります。
まとめ・ホワイトソースが粉っぽい?
粉っぽさの残るホワイトソースは失敗です。
ホワイトソースはなめらかでつやのある状態に仕上げるのが正解です。粉っぽくなる原因として考えられるのは「ルーの炒め不足」と「ホワイトソースの煮込み不足」であり、ルーは流動性が出るまで炒めること、ホワイトソースはコシが切れるまで煮込むことがポイントになります。
漫然と調理するのではなく、これらの変化をよく観察しながら調理する必要があります。
とても良い記事ですね
粉っぽさの原因が分かりました