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こんにちは、めしラボです。
和食との相性の良い雪平鍋(アルミニウム製の片手鍋)ですが、使用頻度が高いがゆえに
「変色(黒ずみなど)が気になる」「取っ手がぐらつく」などのように日常的な手入れだけでは対処しきれない問題が起こることもあります。
雪平鍋は表面加工の有無により手入れの方法が変わりますので注意が必要です。
今回の記事は次のような人におすすめ!
- 黒ずみが気になるようになってきた。
- クレンザーで磨いても良いのか?
- 取っ手がぐらつくようになってきた。
雪平鍋には表面加工の違いがあります。
ステンレスや銅で作られていることもありますが、一般的な雪平鍋はアルミニウムで作られています。さらにアルミニウム製品にはアルマイトと呼ばれる表面加工(陽極酸化皮膜)が施されているものとアルミニウム素地のものがあります。
問題となるのはアルミニウム素地の雪平鍋です。
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アルマイト処理とは?
アルマイトとは、人工的な酸化アルミニウムに封孔処理を施した皮膜です。
アルミニウムは自然酸化皮膜を形成する金属です。しかしアルミニウムの自然酸化皮膜にはステンレスの皮膜ほどの強度はありませんので、普通に使っているだけでも皮膜が破られて腐食(白さびや黒変化など)が起こってしまいます。
そこでアルマイト処理により強固な皮膜を形成させておきます。
このことからも一般的に販売されている雪平鍋(アルミニウム製の片手鍋)には「アルミニウム素地の製品」と「アルマイト処理が施されている製品」の2種類が存在しています。多くはアルマイト加工品ですが本格的な雪平鍋にはアルミニウム素地のものもあります。
購入の際には注意が必要です。
アルマイト鍋の手入れは?
アルマイトを傷つけないことがポイントになります。
基本的に、アルマイト加工が施されている雪平鍋は変色(腐食)しません。使い続けていくうちに変色していくこともありますが、変色の原因はアルミニウムの腐食による変色ではなく食材の色素などによる着色が原因になっています。
アルマイト鍋の汚れはお湯などに浸すなどして柔らかくしてから落とします。
しかしアルマイト加工が取れてしまっている場合にはこの限りではありません。アルマイト加工は非常に強固な皮膜を形成しますが、使い続けていくうちに薄くなって取れてしまうことがあります。そのような雪平鍋はアルミニウム素地の雪平鍋と同様の手入れが必要になります。
腐食を放置すると鍋の寿命を縮めますので注意が必要です。
非アルマイト鍋の手入れは?
アルミニウム素地の雪平鍋は変色します。
アルミニウムは自然酸化により皮膜を形成する金属ですが、自然酸化により形成される皮膜には強度がありません。そのため通常の調理であっても酸化皮膜が破られて腐食(白さびや黒変化など)が起こってしまうことは避けられません。
アルミニウム素地の変色には2種類の手入れが用いられます。
クレンザーやスチールウールで落とす | 物理的に除去する |
---|---|
お酢やレモンを加えて煮立たせる | 酸で表面を溶かして落とす |
酷い変色を放置すると孔食(穴)の原因になります。
また変色を除去した後には米のとぎ汁や水に米ぬかを入れて10~15分ほど煮立たせます。これによりアルマイトに似た皮膜が形成されて腐食(変色)が起こりにくくなります。もちろんアルマイトのように強固な皮膜は形成されませんが、やらないよりはましです。
アルミニウムの皮膜を守るためには、できる限り乾かしておく(濡らしたままにしない)こともポイントになります。
取っ手のぐらつきは?
一般的な雪平鍋の取っ手は木でできています。
そのため炒め物や揚げ物に雪平鍋を多用する家庭におきましては「取っ手がぐらつきやすい(取っ手が取れてしまう)」などの問題が起こりやすくなります。木材には低温炭化(150℃程度でも長時間の加熱により炭化がはじまってしまうこと)のリスクがありますので炒め物や揚げ物の温度でも木の取っ手にはダメージになります。
そのため多くの雪平鍋には交換用の取っ手が販売されています。
頻繁に取っ手がダメになってしまう場合には、やっとこ鍋として使用する方法もあります。やっとこ鍋とは取っ手と注ぎ口の付いていないアルミ鍋です。やっとこ(やっとこばさみ)を取っ手の代わりのようにして使います。個人的にはおすすめの方法です。
日本版のティファールやクリステルのようなイメージです。。
まとめ・雪平鍋の手入れは?
雪平鍋の手入れは表面加工の有無により異なります。
アルマイト製品は「表面加工を傷つけない」ことがポイントになりますので、汚れをふやかしてから優しく洗います。アルミニウム素地の製品は「ひどい変色を放置しないこと」がポイントになりますのでクレンザーやスチールウールを使って物理的に落とします。
取っ手のぐらつきに関しては「早めに取り換える」「取っ手を取り去ってやっとこ鍋のようにして使用する」などして事故を起こさないようにする必要があります。
おすすめの関連アイテム
和の職人 深型ゆきひら鍋 18cm(谷口金属工業)
- 材質:
- アルミニウム(アルマイト)
- 板厚:
- 2.2mm
- 重量:
- 0.44kg
標準的な雪平鍋です。
アルマイト加工が施されているので変色しにくく耐食性に優れています。アルマイト加工は長期の使用により傷んできますが、それ以降はボンスターで磨くなどして一般的なアルミ鍋のように使用できます。交換用のハンドルもラインナップされているので安心です。
管理人のレビュー
10年近く使用していますが不満はありません。「蓋を使えない」「料理を入れたままにできない」などを欠点としてあげる方もいますが、これらはこの製品の問題ではなくアルミの雪平鍋全般に言えることですので欠点だとは思っていません。
業務用 TKG 雪平鍋 18cm(遠藤商事)
- 材質:
- アルミニウム
- 板厚:
- 2.6mm
- 重量:
- 530g
ステンレスのハンドルの付いた雪平鍋です。
多くの雪平鍋はハンドルが木製です。そのため「炒め物や揚げ物などによりハンドルが傷む(低温炭化してしまう)ことがある」などの問題がありますが、ハンドルがステンレスであれば気兼ねなく使用することができます。
管理人のレビュー
次に買い替えるとすればこのタイプだと考えています。雪平鍋は食材の下ごしらえに利用されることの多い鍋ですが、きんぴらなどのようなちょっとした炒め物にも重宝されます。標準的な雪平鍋よりもかなりの厚板(t2.6)ですので、料理の仕上がりの面でも期待できます。
DON矢床鍋 18cm(アカオアルミ)
- 材質:
- アルミニウム
- 板厚:
- 3.0mm
- 重量:
- 480g
やっとこ鍋はハンドルのない雪平鍋です。
ハンドルがないことにより炒め物や揚げ物をしても木製ハンドルの低温炭化を心配する必要はありませんし、注ぎ口もないために蓋がきれいにはまります。また比較的安価に厚板(t3.0)のメリットを享受することができます。
管理人のレビュー
一般家庭では馴染みのないやっとこ鍋ですが、ハンドルがないことにより「3口コンロをフルに使っても邪魔になりにくい」「洗いやすいので清潔に管理できる」「重ねて収納することができる」などのメリットがあります。個人的には高頻度で使用しています。
厚手サワラ木蓋 15cm用(雅うるし工芸)
- 材質:
- サワラ材
- 厚さ:
- 約15mm
- 重量:
- 125g
サワラ材の落し蓋です。
木の落し蓋には「煮汁がまわるので味ムラができにくくなる」「食材を押さえつけることで煮崩れしにくくなる」などの効果があります。サワラ材には「吸湿性と放湿性に優れていて水分による変形が少ない」という性質があります。
管理人のレビュー
家庭での落し蓋には紙蓋を利用される方が多いですが、木の落し蓋のような重さがないために食材が踊って煮崩れしてしまうことがあります。各サイズをそろえる必要があるというデメリットはあるものの、そろえる価値はあります。
業務用 ヤットコ鋏 ステンレス(遠藤商事)
- 材質:
- ステンレス
- 長さ:
- 229mm
- 重量:
- 約254 g
ステンレスのやっとこ鋏です。
やっとこ鋏はやっとこ鍋をつかむための道具ですが、その他にも「食材を入れたザルをつかんで湯通しをする」「オーブンや魚焼きグリルからグリルプレートの出し入れをする」などにも使えます。また雪平鍋のハンドルが傷んだ場合にもおすすめできます。
管理人のレビュー
やっとこ鋏には鉄製とステンレス製がありますが、特別な理由がなければステンレス製のものをおすすめします。使用頻度が高く水に濡れることの多いやっとこ鋏は、手入れを怠るとすぐにサビてしまいます。
ガラス蓋 18cm(和平フレイズ)
- 材質:
- 強化ガラス
- 厚さ:
- 全面物理強化ガラス4.0mm
- 重さ:
- 0.35kg
一般的なガラス蓋です。
多くの雪平鍋には蓋を使えません。使える場合であってもハンドルの取り付け部分と注ぎ口部分に隙間が空いてしまいます。しかしやっとこ鍋の場合には一般的なガラス蓋を使用できますので、調理により使い分けられると便利です。
管理人のレビュー
アルミの雪平鍋には料理を入れたままにすることができません。しかし少量の蒸し物や保温をしたい場合にはガラス蓋があると便利なこともあります。このことからもやっとこ鍋を利用している場合にはガラス蓋があると料理の幅が広がります。